#27 転職活動の日々1

僕の探している生産管理の仕事自体はそんなに多くないため、仕事内容が許容範囲であればエントリー、エントリーが通れば面接という日々を送った。このときは更に切羽詰まっていたため、年収欄を意識することは無くなっていった。(このなりふり構わぬ転職活動が公務員転職へのトリガーになったのだから人生は本当にわからないものである)

それからは徐々にエントリーが通るようになり、午前は仕事、午後は転職活動のような日々が少しだけ続いた。

ここで、転職活動の中で印象的だった企業がいくつかあるので紹介してみたい。

まず1つ目、会社は靴の販売会社であった。面接は一対一で、相手方は社会を身一つで渡り歩いてきたような風格が漂う女性が出てきた。

このポジションに採用されれば、基本私とペアを組み活動していくことになります。

会社は少数精鋭らしく、バディを組んで活動するという。女性はそれなりのポジションを任されているらしく、ほのかにブラックな雰囲気を感じた。僕は屈強そうな女性の圧に押され、若干テンパりつつも面接をこなす。

では、ここで課題を出します。と、やぶから棒にテストが始まった!
今日、百貨店に納める予定であった靴が事故で届かないことが確定しました。あなたはこれからどういう対応でそのピンチを乗り切りますか?

えええぇぇ!いきなりこちらの予想を裏切るドキドキクイズが始まった。

僕の人生単位でもクイズのような試験は久しぶりで、かなりテンパったことは覚えている。
そもそもこの会社の倉庫がどこで、どういう生産体制かもわからないし、運ぶのは何トントラックだろう?見当違いの答えをしたらものすごく恥ずかしいな、と自分の知識が邪魔をして答えがなかなか出てこない。

「えー、同じ靴が置いてある他のデパートを片っ端からリストアップし…在庫の確保を依頼します。」

ぼくはモゴモゴと辛うじて出たアイデアを口にする。回答までもかなりの時間を費やした。
その後、女性は淡々と面接を進め、ようやく終わった。結果は聞かずとも不合格と分かった。

しかし、入社できたところでゴリゴリに圧が強い上司になるのは間違いなく、むしろテンパって不合格になって正解だったと思う。(負け惜しみ笑)

お次は転職活動の中で印象的だった企業の二つ目。ユニフォームの生産・販売会社での転職面接を紹介したい。