#14 怒られスパイラル

さて、僕がポンコツ営業員で、仕事で毎日のように課長に怒られていたのだが、どういった理由で怒られていたのかについて、今になって分析してみたいと思う。

●自分の意見が無い
営業から戻り、課長へ報告を終えると、よくこんな返事が返ってきた。
「それで、お前はどう思っているの?」「じゃあどうすれば良いと思う?」
ここで、とにかくつまづくのだ。「えっと、そうですね。。」
そして、「お前、自分で考えてないの?」「俺が答えを出してくれると思っている?」となる。
何も考えていないお前が悪いと思う人もいるかもしれない。だが、そこにそんなに深く切り込んで質問する必要があるのか?というニッチな部分を突かれると、対応ができない。

●必要のないことまで言ってしまう
報告の際、当初予定していたことを言ったのだが、課長の反応がいまいちであると、もっと情報を出さないと満足してもらえないのではないかと思うことがある。
そして、そういう時、つい言わなくても良い情報や、微妙にニュアンスを変えて自分を大きく発言をしてしまうことがある。
言った後、自分でもなぜ言ってしまったのか分からないし、結果的にそういう時は課長も敏感に察知し、それ本当なのか?と問い詰められることになる。

●怒られグセがついてしまう
これは、他の人でも経験したことのある人がいるのではないだろうか?
上記のような問答は僕の時だけで、他の営業員には問いかけはせず、むしろアドバイスをしたりすることもあったぐらいだ。
そもそも論として、この段階まで来ると、課長は何かあれば指摘をして「こいつを叱ってやろう」と思っていたのかもしれない。
大して悪くないことも、指摘が日常化すれば、何かまたやらかしたのではないかと、日ごろの行いが全て悪いように見えてくるのが集団真理だ。僕はそんな見えない蟻地獄につかまり、もがき苦しんでいたのだ。

●考えすぎて報告の仕方が分からなくなる
上記の通り、怒られが日常化すると、最後の方では何を言っても怒られることになるため、報告はいつも緊張し、委縮してしまい、結果的に報告の組み立てがぐしゃぐしゃになり、わけのわからないことを言ってしまうことがある。

もうここまで来ると末期症状であり、ここからの普通社員への復帰は至難のわざである。
この一連の流れを「怒られスパイラル」と名付けてみることとする。

そして、この怒られスパイラルを回避する方法はたった一つである。
それはこの状況にならないことだ。一度なってしまったら手遅れである。
もしこれを見ているあなたがこの状況になってしまったら、転職について考えることもお勧めしたい。僕が転職して生まれ変わったように。